ボディーガード イギリス政府の裏側

 舞台は現代ロンドン。移民の受け入れやテロの危険性の増加などから新しい国民を監視する法律を通そうと女性大臣ジュリア。そんな世間での注目の的になっている人物の護衛を務めることとなった主人公のデビッド・バット。過去にアフガニスタン戦争への派兵の経験があり、そのことが今もトラウマになっているが周囲にはそれを隠し警察官とイギリスのために命を捧げているもの。物語のはじめは列車爆発事故をテロリストを説得することで未然に防ぐヒーローとして描かれる。しかし、そんなヒーロー像は早くも一話目で薄らぎ妻と別居生活をし、アパートで一人さびしく酒を飲みときおり精神の不安定さを表す。

 ボーディーガードというからにはマッチョな男が華麗に要人を警護するヒーロー的な作品かと思っていたがそんな想像とは裏腹に、イギリス議会を渦まく闇が露呈するハウスオブカードのような暗さ溢れるドラマだ。