苦悩するスター 「ボヘミアン・ラプソディ」

 フラッシュ・ゴードンのテーマ曲が自分の中では一番印象的なクイーンのフレディーの伝記映画。クイーンの曲は誰しも一度は耳にし人によって代表曲をあげた時に分かれる印象がある。それだけヒット曲を作り出し、世界中で愛されるバンドなんだということだろう。クイーンのリーダーであるフレディーの苦悩や圧倒的な個性についてなんとなく分かる映画だった。物語の流れとして終盤まではずっと駆け足気味でバンドとしてのメジャーデビューの話やメンバーとの関係なんかの話はかなりあっさりと省かれている印象。フレディーが何となく入ったバンドが適当にアルバムを作ったら偶然凄腕プロデューサーの目に止まりトントン拍子で進んで行く。実際はどうかはファンではないので分からないが映画としてはダイジェストに感じられた。

 この映画でのテーマとしてはセクシャルマイノリティーとしての苦悩と家族とは何か孤独な自分への向き合い方をフレディーが悩んでいたことを伝えたかった。クイーンの曲の誕生の秘話やラストの20分間の演奏シーンなどでクイーンについて見れたとこは良かった。ゲイとしてフレディーは自覚はずっとなかったがファッションセンスなどから今見ている私たちからすれば明らかにゲイっぽいが当時としてはまだ薄いものがあったのかとも感じられた。気になったのはポールというキャラクターがあまりにも憎まレ役すぎてあそこまで私利私欲のためスターを使う人間がいるのかと驚いた。フレディー印象的なちょび髭や髪型がポールから影響を受けたものだと知った。

 劇中で猫がたくさん写り子供を持てなかったことへの反射として猫に愛情を注いでいたのだろうか。メアリーとはフレディーが男と関係を持ったことが原因で別れたにせよライブ後に彼氏を紹介するシーンは胸にくるものがあった。